人間は、年齢を重ねると体のあらゆる機能に衰えが見られるようになります。性別を問わず多くの人が悩まされる身体機能の衰えの一つが、老人性難聴です。
老人性難聴とは、文字通り老化に伴って耳の聞こえが悪くなる症状のことを指します。ストレスなどが原因で若い世代でも起こる突発性難聴とは異なり、高齢者は高い音や人の話す言葉が聞き取りづらくなるのが特徴です。
症状を患っている人の中には、年齢による衰えだから仕方がないと諦めてしまうケースも少なくありません。老人性難聴は、そのままの状態で放置しておくと自信喪失や鬱などの病気に発展することもあるので、早めに対処する必要があります。
いくつかある有効な対処法の一つが、補聴器の使用です。耳の聞こえを補助する目的で作られている補聴器は、需要の増加に伴って様々な種類が作られています。
一般的な耳に掛けるタイプから、人に使っていることが気付かれにくい耳の穴に装着する物まで自分の好みで自由に選べるのが特徴です。耳鼻科などの医療施設はもちろん、インターネットの通販などでも気軽に購入できます。
老人性難聴は一見無関係に思える高血圧や糖尿病、治療目的で服用している薬剤が原因で発症することもあります。難聴の原因が別の病気だった場合、元となる病気を治療することで改善することも珍しくありません。
人との会話で話が聞こえづらいと感じた時は、年齢を言い訳にして放置をせずに専門の医療機関で受診して詳しく検査をすることが大切です。